スペシャルティ珈琲の美味しいドリップ抽出・おすすめの温度

スペシャルティ珈琲抽出のおすすめ温度
スペシャルティ珈琲

珈琲抽出に使うお湯の温度は?


たびたび、お客様から珈琲の抽出温度に関して質問されます。

さる方は、水出しコーヒーを好んで飲まれていたので、水出し珈琲の温度やカフェインに関しての質問をされました。

以前書いたこともあるのですが、カフェイン成分はお湯に溶けます。

アルカロイド系の物質は通常はアルコールを触媒にして分離するのですが、カフェインだけはお湯を触媒にして取り出すことができるので、とても手軽で便利です。

 

カフェインはお湯に溶ける特性がある事を利用する


女性はカフェインに弱い人が多いです。(鉄分の吸収を阻害するからです)

また、夜にコーヒーを飲むこともある場合は、睡眠の妨げにならない様に、カフェインが少ない水出しコーヒーとして飲む方のがお勧めです。

カフェインは珈琲だけでなく、お茶、紅茶にも含まれているので、紅茶を出すときも、低温抽出すればよいわけです。

要するにカフェインがお湯に溶けることを逆手にとって、カフェインレス飲料にするわけです。

 

・・・・・・・客人との会話・・・・・・・
お客様 : そういえば、紅茶は苦くてちょっと飲みにくいな・・・

マスター:でしたら、低温で出せばいいですよ。カフェインはお湯に溶けるので、低温抽出すればカフェインレスになります。

お客様 :なるほどー、お茶も、珈琲も水出しにすればカフェインレスになるんですね。いいこと聞いたわ。

マスター:玉露は、ネコママ曰く30度で抽出するそうなので、品質の良いお茶類は低温で出すほうが、上品な味わいになるのでしょうね。一度紅茶でも試してみてください。

お客様 :カフェイン、あまりたくさん取りたくないのですね。

マスター:カフェインは鉄分の吸収を阻害するので、特に貧血気味の女性は少なめがいいですよ。というか、現代の女性はみな貧血らしいですが・・・

お客様 :今度から、紅茶も低温で入れてみようかな。。。

マスター:ですね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

温度によって飲食物の印象は変わる


そこで、ここから今日の議題です。

以前、土居まさる氏が言っていたのですが、食べ物・飲み物の温度はとても大切で、お客様にお出しする温度によって、飲食物の印象はかなり変わってしまうと言うことした。

で、スペシャルティ珈琲の適正温度は何度なのだろうか?と思ったわけです。

 

抽出温度は15度から100度まで様々


珈琲を抽出するときの温度は、水出しだと15度が下限です。

ホットに使うお湯は、一気圧の平地では100度までしか上がりません。

ですので、抽出に使う湯温は15度~100度以内、ということになります。

湯温が下がれば下がるほど、カフェインの成分は少なくなり、100度近くなると、かなりカフェイン多めで苦みの強い珈琲になるわけです。

カフェインが苦手な方は湯温をコントロールして低温にすればよいことになります。

 

蒸らしの温度は沸騰しているお湯で

ただ、ここで重要なことは、蒸らしをするときだけは沸騰しているお湯を使うということです。

でないと、水出しコーヒーのように抽出に3時間以上かかってしまいます。

ドリップするときの温度を玉露抽出のように30度くらいにすれば、かなりまろやかで甘味のある、カフェイン少なめの女性向け珈琲が出来上がります。

ちなみにネコママは横で見ていると大体55度くらいの湯温を使ってドリップしています。

次に飲むときの温度です。

以前書きましたが、味覚が正常に働く温度は体温±30度の範囲内です。

ですので、飲食物本来の味をたしなむには、下限の温度は5度、上限は65度ということになります。

それ以上でもそれ以下でも、味覚というよりは痛覚などの触覚の守備範囲になります。

 

スペシャルティ珈琲抽出の適正温度は?

最後にスペシャルティ珈琲の適正温度に関してです。

マスターは以前カプチーノを作っては毎日飲んでいたのですが、その時いろいろな温度にして試していました。

それでカプチーノの上限の温度は55度という結論に達しました。

それ以上高いと舌を焼けどしてしまうのです

ミルクは冷めにくい素材なので、そのせいもあって、ホットならぬるいと言える温度でも良いわけなのです。

ちなみにエスプレッソの日本の第一人者の門脇さんは53度くらいがよいと仰っていました。

土居まさるさんは食べ物の温度に関しては、冷たくてもよいと言っていました。

その食べ物の種類にもよるのでしょうが、付けたしなどは冷たいものでも違和感はありません。

マスターは以上のことを鑑みて、スペシャルティ珈琲の適正温度は下限15度から、上限は舌を焼けどしない55度以内ならばよいのではと結論しました。

実は質の良いスペシャルティ珈琲は冷めてしまったほうがおいしくなります。

ホット珈琲を低温で飲むのは、違和感があるでしょうが、これは単なる固定観念であるように思います。

スッカリ冷めてしまってから飲んでも、全く問題ないと思います。

暖を取るという目的ならば65度くらいに温めて飲むのがよいと思います。

しかし、味を楽しむという目的ならば、玉露のような良い珈琲の場合、上記の15度~55度の温度の範囲内ならば良いと考えます。


まとめると、お客様にお出ししたときは55度、時間がたつごとに冷めていって室温の15度くらい。

これがマスターが思うスペシャルティ珈琲をたしなむ適正温度です。 ^^) _旦~~

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